日本の技術がアメリカの大麻産業に貢献。
測定器で世界的技術力をもつ島津製作所のアメリカの子会社Shimadzu社が、カンナビノイド分析器を販売。
SHIMADZUのサイトによれば「アメリカでは医療と嗜好大麻のマーケットが拡大を続けているが、分析器で計測することで、消費者は汚染物質を含まない正しいラベルを貼った製品を入手することができる。SHIMADZUは実験室の設計をお手伝いしたり、大麻ビジネスの可能性を加速するために機器の貸出しも行っています」とある。
大麻の効力測定、テレピンなどの分析、殺虫剤や溶剤の残留、重金属検査、含有水分量と正確な重量測定などもできる。
大麻が厳しく規制されている日本の技術が、アメリカの医療大麻やビジネスに大きな貢献をするとすれば、皮肉なことだ。
しかし今後ますます、医療大麻は疾患ごとに成分構成の異なるものが要求されるようになる。SHIMADZU社の計測器が役にたつとすれば、素晴らしいことだ。日本で医療大麻が合法化されたときにも活用できる。
島津製作所はいわゆる危険ドラッグの分析器も開発している。
危険ドラッグはカンナビノイドの一種であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)を化学的に合成したもので、摂取量によっては事故につながることがある。
天然の大麻とは効果や副作用、安全性において、まったく別物と考えてもいい。
相模原事件ではマスコミは「大麻成分」「大麻精神病」が原因という主旨の報道をしたが、いったい「大麻成分」とは何なのか?危険ドラッグ(化学合成THC)なのか大麻なのか?もし危険ドラッグなら「大麻」と呼ぶのは間違っている。消毒用アルコールを酒と呼ぶのと同じ程度の間違いである。そもそも危険ドラッグは大麻の範疇に入れられていない。
今後は安易にこれらの言葉を使う前に、島津製作所の計測器で計測すべきだ。
なお世界保健機関(WHO)も国連薬物犯罪事務所(UNDOC)も「大麻精神病と呼ばれる精神疾患はない。極めて大量に摂取した場合に精神障害が発現することがあるが、それも極めてまれである」としている。