山本医療大麻裁判 第五回公判報告 2016年7月13日

  裁判所前での激励の集まりは、参加者が30名程度だったが、フラッグやゼッケンなどを準備していたので、いい感じだった。テレビ朝日が撮影にきていた。
  法廷813号室は傍聴席53席で、裁判が始まるまでに、すべての傍聴席が埋まった。
  弁護側が提出した証拠取調べ請求に不同意していた検察が、今回の公判が始まる前、いくつかの証拠に対して不同意を撤回し、同意してきたことについてはすでに報告した。
  7月12日当日、裁判官は法廷で証拠を吟味し、さらに多くの証拠に同意した。検察は反対できなかった。
  特に「WHOが医療効果を認めている」「国際麻薬統制委員会が医学的研究を歓迎している」「国際条約は医療利用を禁止していない」という証拠が認められ たことは、大きな意味がある。いずれも厚労省の公式ホームページに、厚労省が翻訳した資料なので、裁判所としても証拠価値を認めざるをえなかったのだろ う。
  7月3日の記事「どこまで本気?  新党改革の医療大麻改革」を読めばわかるように、厚労省は医療大麻禁止の理由として、1)国際条約が禁止している 2)WHOは医療効果を認めていない、などとウソを並べたてているが、これらの証拠はそれを否定するものである。
  また今回の裁判では「大麻にはがんなどに医療効果がある」という医学的証拠が多数認められたが、これにも大きな意味がある。
  これまでの大麻裁判でも、被告人が「鎮痛」「睡眠障害」「アルコール依存」「うつ」「緑内障」「ぜんそく」など多くの病気の緩和と治療に大麻を使用した と主張するケースが多かった。しかし、厚労省は大麻に医療効果があることを完全に否定しており、逮捕された者が裁判で医療使用を主張しても、裁判所が取り あげることはまったくなかった。せいぜい「海外で研究が進められているにすぎない」という程度しか認められず、それも有罪の根拠にされた。
  もし今回、「大麻には医療効果がある」ことを認めるような判決が出たら、今後の大麻裁判で、被告人の主張を門前払いできなくなるのは間違いない。
  厚労省は大麻の合法的使用の基準と制度を作る必要性に迫られることになるだろう。

 

  また、12年前の私の裁判では「大麻の医療使用が正当化(無罪)されるとしたら、それはどうしようもない場合に限られる」という判決がでているが、それ も証拠として認められた。今回の山本さんの場合こそ、ほかに治療法のない、どうしようもない場合であり正当化されるべきである。

 

  今回、検察は追加証拠をだしてきたが、それがまたお粗末極まりないしろもの(ネズミが固まる実験)で、さっそく福田先生に反論文を書いていただき提出しようとしたところ、検察が拒否。検察は自分が出した証拠への反論を拒否するのか、ということで弁護士ともめる一幕もあった。裁判官がどちらも不採用という ことでとりまとめたが、検察はほっとしたことだろう。それほど福田先生の反論は気迫に満ちみちていた。証拠としては不採用になったが、内容がケッサクなので、検察証拠とその反論の詳細を数日後にアップします。 (文責 前田)

 

 
 
 

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