山本医療大麻裁判 詳細 その3 2016年6月10日

  関西のある弁護士から詳細を知りたいという連絡があったので、公開します。

 

  証拠のうち、1~7までは同意、それ以外はすべて不同意です。

 

   弁護側が刑事訴訟法に基づき、再度、証拠取調請求を提出しますが、あとは裁判官の判断次第です。裁判官が「本件は大麻の所持にかかわる事件であって、医療との関連性はない」と判断すれば、検察の不同意のまま、証拠はすべてボツになります。これらの証拠のほとんどは国会審議録や公的機関の発行したもの、さら に過去の裁判判決文など、これまでの大麻裁判で出されたことのないものです。
  これらの証拠は医療大麻の観点から提出されており、一般の単純所持事件にはあまり役に立たないかもしれません。末期や難病患者さんが逮捕された場合には、非常に役にたつと思います。
  今後、患者さんを救うため、弁護士の協力が不可欠になってきます。
  特に法律関係者の方、一読して、ご意見をお聞かせくだされば幸いです。

 


 

 

平成27年特(わ)第2723号 大麻取締法違反被告事件
被告人  山本正光
証拠取調請求

 

平成27年特(わ)第2723号 大麻取締法違反被告事件
被告人  山本正光
証拠調べ請求書
平成28年4月27日
東京地方裁判所 刑事第13部C係 御 中

 

主任弁護人  山 﨑 浩 一

 

                       弁護人  安  藤  豪

 

弁護人  森 川 真 好

 

 弁護人は以下のとおり証拠調べを請求する。

 

弁第1号証
標   目  診療録
供 述 者  湘南藤沢徳洲会病院医師岩淵省吾外、但し手書きの文字、印は被告人
作成年月日  平成26年4月12日~平成28年1月16日
立証趣旨  被告人の治療経過

 

弁第2号証
標   目  退院時要約
供 述 者  湘南藤沢徳洲会病院医師和泉誠人
作成年月日  平成26年10月31日
立証趣旨  被告人が抗がん剤治療等を受けたが、肝細胞癌が増悪し、手術不適用となり、平成26年10月29日に退院したこと。

 

弁第3号証
標   目  退院時要約
供 述 者  湘南藤沢徳洲会病院医師黒岩冴己
作成年月日  平成28年2月22日
立証趣旨  被告人がCBDを服用していた期間、肝細胞癌の腫瘍が縮小し、同癌が増大していなかったこと、服用を中止した後、腫瘍が増大したこと

 

弁第4号証
標   目  検査結果照会
供 述 者  湘南藤沢徳洲会病院医師岩淵省吾
作成年月日  平成28年2月5日
立証趣旨  被告人の腫瘍マーカーの値の推移

 

弁第5号証
標   目  検査結果照会
供 述 者  湘南藤沢徳洲会病院医師竹田英里奈
作成年月日  平成27年11月13日
立証趣旨  被告人の腫瘍マーカーの値の推移

 

弁第6号証
標   目  プラクティカル医学略語辞典抜粋写
供 述 者  愛知医科大学客員教授後藤幸生
作成年月日  平成23年1月15日
立証趣旨  診療録に記載されている医学略語の意味

 

弁第7号証
標   目  今日の治療薬抜粋写
供 述 者  浦部晶夫外
作成年月日  平成26年1月25日
立証趣旨  診療録に記載されている薬の種類、作用、副作用

 

弁第8号証
標   目  鑑定意見書
供 述 者  医師福田一典
作成年月日  平成28年4月20日
立証趣旨  診療禄および検査結果照会をもとに医学的見地から判断すれば被告人の病気が現代医療の限界を超えていて、被告人には他に選びうる手段がないこと、世界的な研究成果に基づき大麻の医療的有用性の存在および大麻の有害性が低いこと等

 

弁第9号証
標   目  学術論文「大麻とカンナビノイドー医療従事者向け」
供 述 者  米国国立がん研究所
作成年月日  平成28年1月20日
立証趣旨  大麻が癌関連の副作用の治療において有用なこと、がん治療における医療大麻の研究を進めるべきであることが記載されていること

 

弁第10号証
標   目  学術論文「大麻とカンナビノイドー医療従事者向け」の翻訳
供 述 者  翻訳は医師福田一典
作成年月日  平成28年2月22日
立証趣旨  弁第9号証の内容

 

弁第11号証
標   目  学術論文「がん治療のための医療大麻」
供 述 者  ジョアン・クレーマー
作成年月日  平成27年3月6日
立証趣旨  大麻が癌の治療において有用であること、がん治療における医療大麻の研究を進めるべきであることが記載されていること

 

弁第12号証
標   目  学術論文「がん治療のための医療大麻」の翻訳
供 述 者  翻訳は医師福田一典
作成年月日  平成28年2月22日
立証趣旨  弁第11号証の内容

 

弁第13号証
標   目  大麻取締法 注解特別刑法 抜粋
供 述 者  植村立郎

 

作成年月日  1983年
立証趣旨  ・第二次世界大戦までの大麻に関する規制は印度大麻草に関するものであり、わが国で普通に栽培されていた大麻草はその規制の対象外とされていたこと
 ・また、この間大麻の乱用事犯は報告されておらず、事実上乱用はなかったこと
       ・大麻取締法の立法趣旨

 

弁第14号証
標   目  大麻の研究
供 述 者  長谷川榮一郎 外
作成年月日  昭和12年9月20日
立証趣旨  日本政府が大麻の生産を推奨していたこと
       大麻が日本の文化と産業に古くから根付いていたこと

 

弁第15号証
標   目  日本の建国と阿波忌部
供 述 者  林 博章
作成年月日  平成19年6月7日
立証趣旨  大麻が天皇即位の儀式など日本の文化に深く根付いたものであり、伝統行事に欠かせないものであったこと

 

弁第16号証
標   目  麻 おおいなる繊維
供 述 者  編集 栃木県立博物館
作成年月日  平成11年8月1日
立証趣旨  大麻が日本の主要農産品として欠かせないものであったこと

 

弁第17号証
標   目  をのこと
供 述 者  発行者 からむし工芸博物館
作成年月日  平成20年7月1日
立証趣旨  大麻が日本の文化と産業に古くから根付いていたこと

 

弁第18号証
標   目  第5改正 日本薬局方
供 述 者  杉 精三
作成年月日  昭和7年7月1日
立証趣旨  大麻が処方薬として合法的に薬局で販売されていたこと

 

弁第19号証
標   目  ふしぎによく利く薬草薬木速治療法
供 述 者  理学士 松島種美
作成年月日  昭和10年6月10日
立証趣旨  戦前、大麻は薬理作用があることが認知されており、民間治療薬として喘息や鎮痛・鎮痙・催眠剤等に広く利用されていたこと

 

弁第20号証
標   目  第10回公判調書 証人尋問速記録(長野地方裁判所伊那支部昭和60年(わ)第6号大麻取締法違反被告事件)
供 述 者  市川和孝(厚生省麻薬課長)
作成年月日  昭和61年9月10日
立証趣旨  戦前において、日本では大麻が有害であるとの認識も報告もなく、大麻から麻薬を作って悪用するなどという事例(乱用事例)もなく、大麻の使用が国民の保健衛生上問題とはなっていなかったこと

 

弁第21号証
標   目  GHQメモランダム
供 述 者  GHQ
作成年月日  昭和20年10月12日
立証趣旨  GHQによる日本における麻薬生成物の統制内容

 

弁第22号証
標   目  GHQメモランダムの翻訳
供 述 者  翻訳は弁護士森川真好
作成年月日  平成28年5月11日
立証趣旨  弁第21号証の内容

 

弁第23号証
標   目  DDT革命
供 述 者  C.F.サムス 竹前栄治編訳
作成年月日  昭和62年6月15日
立証趣旨  大麻取締法第4条2号の規定は、GHQの要請によるものではなかったこと

 

弁第24号証
標   目  大麻
供 述 者  厚生省薬務局麻薬課
作成年月日  昭和51年5月
立証趣旨  大麻が戦前において医薬品として利用されていたこと
麻薬国際単一条約においても大麻の医療及び科学的研究を規制から除外している事実

 

弁第25号証
標   目  第2回国会 参議院厚生委員会会議録第15号
供 述 者  国務大臣
作成年月日  昭和23年6月24日
立証趣旨  大麻取締法制定の経緯

 

弁第26号証
標   目  第2回国会 参議院厚生委員会会議録第16号
供 述 者  政府委員
作成年月日  昭和23年6月25日
立証趣旨  大麻取締法第4条の第2号の立法趣旨
同規定が日本における農業用大麻の栽培をGHQに認めてもらうためのスケープゴートとなったこと

 

弁第27号証
標   目  第7回国会 衆議院厚生委員会議録第12号
供 述 者  薬務局麻薬課長、大石委員
作成年月日  昭和25年3月13日
立証趣旨  大麻取締法の立法経緯
       大麻を規制する必要性は乏しかったこと

 

弁第28号証
標   目  第7回国会 衆議院厚生委員会議録13号
供 述 者  金子委員
作成年月日  昭和25年3月14日
立証趣旨  日本において大麻は麻薬としての実害がなかったこと
       大麻を取り締まることを疑問視する声があったこと

 

弁第29号証
標   目  第15回国会 参議院厚生委員会会議録第23号
供 述 者  国務大臣
作成年月日  昭和28年3月5日
立証趣旨  政府は、一部の麻薬を麻薬の範囲から除外し、家庭麻薬として広く国民医療に供し得ようという政策提案をしたこと

 

弁第30号証
標   目  第15回国会 参議院厚生委員会会議録第25号
供 述 者  政府委員
作成年月日  昭和28年3月9日
立証趣旨  大麻の取締が緩和されたこと
       大麻の取締を廃止すべきとの声が相当あったこと

 

弁第31号証
標   目  法学教室 No.67 110頁~111頁
供 述 者  吉岡一男
作成年月日  昭和61年4月
立証趣旨  大麻の有害性を肯定して大麻取締法の違憲論を退けた昭和60年9月10日及び昭和60年9月27日最高裁決定並びにこれらの原審の事案及び判断内容

 

弁第32号証
標   目  判例時報1026号 132頁~135頁
供 述 者  株式会社判例時報社
作成年月日  昭和57年2月21日
立証趣旨  東京高裁昭和56年6月15日判決の大麻の有害性を肯定した判断内容

 

弁第33号証
標   目  LLI/DB 判例秘書 東京地裁判決 昭和51年(特わ)第1415号
供 述 者  株式会社エル・アイ・シー
作成年月日  
立証趣旨  東京地裁昭和52年7月28日判決の大麻の有害性を肯定した判断内容

 

弁第34号証
標   目  厚労省HP「国際機関による大麻関連の報告など」掲載の
世界保健機構(WHO)の「大麻:健康上の観点と研究課題」(1997年、厚労省訳)全文
供 述 者  世界保健機構(WHO)
作成年月日  平成17年
立証趣旨  昭和60年当時における大麻の「有害性論」に誤りがあること
       大麻に医療効果が認められており、さらなる研究が推奨されていること等

 

弁第35号証
標   目  厚労省HP「国際機関による大麻関連の報告など」掲載の
国際麻薬統制委員会(INCB)の2009年年次報告(厚労省訳)抜粋
供 述 者  国際麻薬統制委員会(INCB)
作成年月日  平成21年
立証趣旨  国際麻薬統制委員会が大麻の医療的な研究を推奨していること

 

弁第36号証
標   目  厚労省HP「国際機関による大麻関連の報告など」掲載の
「世界薬物報告書(厚労省訳)」抜粋
供 述 者  国連薬物犯罪事務所(UNODC)
作成年月日  平成20年
立証趣旨  昭和60年当時における大麻の「有害性論」に誤りがあること

 

弁第37号証
標   目  大麻と医学 抜粋
供 述 者  米国医学研究所
作成年月日  
立証趣旨  昭和60年当時における大麻の「有害性論」に誤りがあること
       大麻使用による無動機症候群には根拠がないこと
       大麻使用には「ゲートウェイ」の根拠がないこと

 

弁第38号証
標   目  「大麻と医学」の翻訳
供 述 者  長吉秀夫
作成年月日  平成28年5月16日
立証趣旨  弁第36号証の内容

 

弁第39号証
標   目  情勢報告「コロラド州における大麻合法化後1年間の小売販売と2年間の非犯罪化」
供 述 者  
作成年月日  
立証趣旨  昭和60年当時における大麻の「有害性論」に誤りがあること
アメリカのコロラド州では、大麻の合法化により交通事故死が減少していること

 

弁第40号証
標   目  情勢報告「コロラド州における大麻合法化後1年間の小売販売と2年間の非犯罪化」の翻訳
供 述 者  弁護士森川真好
作成年月日  平成28年5月11日
立証趣旨  弁第38号証の内容

 

弁第41号証
標   目  「デパス」の添付文書
供 述 者  田辺三菱製薬株式会社
作成年月日  独立行政法人医薬品医療機器料総合機構
立証趣旨  精神安定剤として一般的に広く処方されている「デパス」には、せん妄、幻覚、妄想など重篤な副作用があること

 

弁第42号証
標   目  ベンゾジアゼピン系薬「リーゼ」の添付文書
供 述 者  田辺三菱製薬株式会社
作成年月日  独立行政法人医薬品医療機器料総合機構
立証趣旨  心身安定剤として一般的に広く処方されている「リーゼ」には、せん妄、幻覚、妄想など重篤な副作用があること

 

弁第43号証
標   目  「オキノーム」の添付文書
供 述 者  塩野義製薬株式会社
作成年月日  独立行政法人医薬品医療機器料総合機構
立証趣旨  癌疼痛治療用散剤として被告人に処方されていた「オキノーム」には、錯乱、譫妄、肝機能障害等の重篤な副作用があること

 

弁第44号証
標   目  「オキシコンチン」の添付文書
供 述 者  独立行政法人医薬品医療機器料総合機構
作成年月日  塩野義製薬株式会社
立証趣旨  持続性癌疼痛治療剤として被告人に処方されていた「オキシコンチン」には、錯乱、譫妄、気管支痙攣、肝機能障害等の重篤な副作用があること

 

弁第45号証
標   目  財団法人 麻薬・覚せい剤乱用防止センターのホームページ
供 述 者  同財団法人
作成年月日  
立証趣旨  同ホームページにおいて大麻が有害であることについて縷々記載されている事実

 

弁第46号証
標   目  契約書
供 述 者  厚生労働省医薬食品局長阿曽沼慎司および財団法人麻薬・覚せい剤濫用防止センター
作成年月日  平成17年4月1日
立証趣旨  財団法人麻薬・覚せい罪乱用防止センターのHPに掲載されている大麻の有害性の記載は、厚生労働省からの委託に基づくものであること

 

弁第47号証
標   目  答申書
供 述 者  情報公開・個人情報保護審査会
作成年月日  平成20年1月24日
立証趣旨  財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センターのHPに掲載されている大麻の有害性の記載内容の責任が厚生労働省にあること

 

弁第48号証
標   目  【アメリカ】マリファナ規制に関する動向
供 述 者  国立国会図書館調査及び立法考査局(海外立法情報課 井樋三枝子)
作成年月日  平成27年2月
立証趣旨  アメリカでは23州で医療大麻が合法化され、患者による合法的使用の段階にあること

 

弁第49号証
標   目  AFP BB News 掲載記事
供 述 者  
作成年月日  平成28年5月4日
立証趣旨  ドイツにおける医療大麻合法化の現状

 

弁第50号証
標   目  エキサイトニュース掲載記事
供 述 者  
作成年月日  平成28年3月2日
立証趣旨  オーストラリアにおける医療大麻合法化の現状

 

弁第51号証
標   目  AFP BB News 掲載記事
供 述 者  
作成年月日  平成28年4月21日
立証趣旨  カナダにおける医療大麻合法化の現状

 

弁第52号証
標   目  「日本で承認されていない薬を安全に使う-コンパッショネート使用制度」
供 述 者  寺岡章雄、津谷喜一郎
作成年月日  平成23年6月25日
立証趣旨  コンパッショネートユースの制度趣旨
       当該制度が海外においては広く浸透していること
       アメリカのコンパッショネートユース制度について、FDA長官を務めたエッシェンバッハ医師が「がんを専門とする医師として、私は医学的に非常に絶望的な状況にある患者の相談にのることがある。私は承認された治療が尽きた時に、絶望的な疾患の患者は、ベネフィット(利益)をもたらすかもしれなく、現段階で容認できないリスク(危険)が示されていない、理にかなったあらゆる治療にアクセス(接近)したほうがよいと考えている」と述べていること
       欧州各国においても各国又はEUレベルでコンパッショネートユース制度が確立していること、「医薬品についての欧州政策」には「治療法が尽きた患者には、正式の承認に先立ち、未承認薬の人道的供給が保証されなければならない」と書かれていること

 

弁第53号証
標   目  患者の権利に関するWMAリスボン宣言
供 述 者  世界医師会事務局
作成年月日  2005年10月
立証趣旨  リスボン宣言では、良質の医療を受ける権利や尊厳に対する権利等、患者の様々な権利が厚く保護されるべきであるとの理念が述べられていること

 

弁第54号証
標   目  患者の権利に関するWMAリスボン宣言(日本医師会訳)
供 述 者  日本医師会
作成年月日  
立証趣旨  弁第51号証の内容

 

弁第55号証
標   目  「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬の今後の要望募集について」(厚労省HP)
供 述 者  厚生労働省
作成年月日  平成27年7月1日
立証趣旨  日本においてもコンパッショネートユースの理念に基づく制度が一応は存在していること

 

弁第56号証
標   目  厚生労働省ホームページ「患者申出療養制度」
供 述 者  厚生労働省
作成年月日  
立証趣旨  日本においてもコンパッショネートユースの理念に基づく制度が一応は存在していること

 

弁第57号証
標   目  大阪地裁平成15年(わ)第7113号事件
供 述 者  大阪地方裁判所第13刑事部
作成年月日  平成16年3月17日
立証趣旨  大麻の医療使用が正当化される場合があることを認めた判決

 

以上

 

 


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