コロラド州 大麻販売合法化(医療用、嗜好用)から1年、非犯罪化から2年

 

  2014年1月1日に大麻販売店が初めて営業を開始してから約1年、コロラド州は犯罪率、交通事故死の減少、税収や雇用の増加、経済効果などの恩恵を受けている。

 

 

 

(逮捕と法廷経費の削減)
 
  コロラド州のCourt System(法廷制度)のデータによれば、大麻所持による逮捕は2010年と比較して84%減少した。2010年には9011人が逮捕されたが、2014年は1464人に減少した。裁判費用が一人約300ドルかかるとすれば、2010年と
比較して、大麻所持だけで数100万ドルの節約になると推測される。栽培と流通の逮捕件数は90%以上の減少となっている。

 

(犯罪率の減少)
 
  コロラド州都デンバー市当局が発表したデータによれば、2014年のデンバーの暴力事件と資産犯罪(property crime)は減少した。暴力事件は(大麻が非犯罪化された)2013年と比較して、2014年はさらに2.2%減少した。家宅侵入は9.5%、資産犯罪全体は8.9%、それぞれ減少した。

 

(税収と用途)
 
  コロラド税務署のデータによれば、2014年1月から10月までの間、ディスペンサリーでの大麻販売による税収は、医療用大麻の許可証などの費用を除いても
4090万ドル(約50億円)に達した。
  コロラド予算委員会は徴収した税金のうち、250万ドルを別枠として確保し、初等中等公立学校の健康問題専門家の雇用にあてることに決めた。具体的には2014年11月、97.5万ドル(約1.2億円)が、健康問題の専門家を雇用するために割り当てられた。コロラドでは2011年の予算削減により、学校健康問題担当者の不足が大きな問題になっていたが、この基金はその溝を埋めるためにも利用される。
  新たに雇用された担当者には看護師やソーシャルワーカーなども含まれるが、その多くは精神的健康の支援や、生徒への薬物教育を重点的に行う。

 

(交通事故死の減少)
 
  コロラド交通局のデータによれば、2014年の11ヶ月間で交通事故死は436人で、前年同期の449人と比較して3%減少した。コロラドの交通事故死は2014年以前から、12年間、連続で減少を続けている。

 

(経済効果)
 
  コロラド州はアメリカ全国で最も急速な経済成長を遂げており、失業率はこの6年間低い。

  国税庁によれば、2014年12月31日の時点で16000人が大麻関連産業への就労許可を取得している。(許可を受けた者全員が大麻関連の仕事をしているとは限らない。)
  デンバー大学のあるエコノミストはデンバーの2店の大麻販売薬局(ディスペンサリー)は280人を雇用し、2014年の半年間で全体で3000万ドル(約36億円)の利益をあげた。この2店が支払う税金は一般のレストランや小売店の10倍にあたるという。

 

(若者保護努力)
 
  コロラド州は大麻販売の税金のうち、800万ドル(約10億円)を基金から拠出し、若者の保護、教育、精神的健康、地域に根ざした開発プログラムを行うことを決めた。

  すでに述べた専門家雇用のための250万ドルのほか、200万ドルを地域に根ざした若者のための計画をたて、相談を受けたり、薬物と学校中退の防止に利用し、ほかにも430万ドルが大麻を使用している学生の救援活動に利用される。

 


(参考資料)
  ○ Marijuana Policy Program 「Marijuana Legalization in Colorado After One Year of Retail Sales and Two Years of Decriminalization」

 


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