グアムから帰国後、逮捕されないか?

  大麻取締法を丁寧に読んだある患者さんから、「アメリカやグアムで治療を受けたら帰国後逮捕されたりしないか心配だ」というメールが届いた。
  刑法2条には「以下の犯罪は国外犯も国内犯と同様に扱う」として、「内乱、予備及び陰謀、内乱等幇助」「外患誘致、外患援助(外国軍が日本に攻め入ってくるのを助ける)」などがあげられている。
  大麻取締法もそれに準ずる、つまり、国外であっても国内犯の場合と同じように扱うと書かれている。
  確かに、大麻取締法第28条の8は「第24条、第24条の2、第24条の4、第24条の6及び前条の罪を刑法2条(国外犯)に準ずる」としている。しかし、
  第28条の8は、第4条3項(施用を受けることの禁止)、および24条3の1と2項(大麻からできた医薬品の施用を受けることの禁止)は除外している。
  つまり、国外で施用を受けることは刑法2条の適用外であり、罰せられない。
  国外での医師の施用による所持は、正当な目的があり、合法的な手続きをとるのであるから、第24条の2が禁止する( 大麻を、みだりに、所持し、の)「みだりに」には該当せず、違法行為ではない。
  仮に何らかの違法性があるとする法的解釈がありえても、大麻取締法による国民の保健衛生の保護という観点からして、実質的違法性はなく、可罰的違法行為とはみなされない。

 

  実際、グアムでの大麻治療の流れは、次のようになる見込みである。

 

  (1) グアムの(作成中の)法律に記載される疾患、特にがんなど治る見込みのない消耗性疾患、神経因性疼痛など治療法が限られる疾患、その他グアム政府が認める疾患の患者であることを、病状経過などをカルテで確認し、日本の医師が英文の診断書を発行。
  (2) その診断書をもとに、グアムの医師が大麻治療が効果があると認定。ID(処方箋)を発行する。グアムには日本語ができる医師が複数いるので、英文診断書は場合によっては不要。
  (3) 患者はディスペンサリー(大麻販売薬局。現在3箇所を予定)に医師の処方箋を提示し、処方箋に書かれている量を購入する。

 

  このように、日本人患者は施用、入手、所持等に関して、グアム政府と医療関係者に保護される形で、治療に専念することができる。
  以上の観点から、日本人患者がグアムで治療を受けることには何ら問題はないということを、NPO法人医療大麻を考える会の公式見解とする。 (文責 前田)

 

 


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