グアム、医療大麻合法化で日本人患者を受け入れるか、今月がヤマ場。 4月13日

  2014年、グアムの最高裁は、医療大麻合法化を認める判決をくだした。
  その後、実際にどこまですすんでいるのかを調べるために、先週、グアムに行ってきた。
  島民の多くはこの判決を支持しており、私の知る限り、反対する者はいなかった。
  グアム政府としては最高裁の判決にしたがって制度を作らねばならず、法律を具体化する必要に迫られている。
  グアムはアメリカの統治下にあり、州に準じる扱いである。収入としては米軍関連以外は観光が主な産業となっている。米軍基地は観光地から離れていて、軍用機が上空を飛ぶということはない。
  観光客は日本人が圧倒的に多く、韓国、台湾人もいる。ほとんどどこでも片言の日本語が通じる。
  人口は15万程度で、原住チャモロ人のほか、フィリピン系や少数民族もいて、英語を話す。

 

  グアムで政治的に最高権力を持っているのはGOVERNORで、知事にあたる。現在は選挙で選ばれたEDDIE BAZA CALVO氏である。
  何度か電話でアポをとろうとしたが、秘書との連絡がうまくいかず、直接行って、グアムでアポをとることにした。
  事前に添付のようなファックスを日本から送っておいた。

 

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Dear Governor Eddie Baza Calvo

 

Subject : Plea for help for Japanese patients.

 

Please accept Japanese patients to Guam for medical treatment.

 

We are an NPO organization for legalizing medical marijuana , founded in 1999.
Our registered members are about 200 , including physicians.
We respect the decision by your supreme court in 2014 that the use of cannabis for medical purpose should be legal.

 

 知事エディー様

 

 主題:日本の患者救済のための嘆願

 

 私たちは日本の医療大麻合法化NPO団体で、1999年に設立され、会員は医師を含め、200人程度である。
 私たちは医療大麻を合法化すべきという判決をくだしたグアム最高裁に敬意を表します。

 

Our members have been acting to legalize medical use of cannabis in Japan, but the control law which was made under US military occupatin half a century ago is so strict that Japanese supreme court outlaws the medical use of cannabis till present day.

 

 私たちも日本における合法化を望んでいるが、日本の最高裁は現在に至るまで、大麻の医療使用を犯罪であるときめつけている。

 

On the otherhand , seriously sick patients , especially cancer and serious pain are getting informations by internet that cannabis can be their last chance for treatment. Most of them are considered to have no other effective medical treatment.

 

 一方で、重篤な患者、特にがんや疼痛患者はネットで医療大麻について知識を得ている。

 

We understand that it is our duty to amend the law for the patients from the humanitarian point of view, but it may take some more time before Japan legalizes medical marijuana even if the US federal law is amended in the near future.
We sincerely ask you to accept our patients to have a chance to have medical treatment by cannabis in Guam.

 

 日本でも人道的観点から合法化すべきだが、将来、アメリカが合法化しても日本ではさらに時間がかかりそうである。
 そこでグアムで大麻治療ができるように日本の患者を受け入れていただけるようお願いします。

 

( The reason why Guam ? )

 

1) Guam is the nearest place from Japan. For some patients, it is too far to Hawaii or California. The flight makes even healthy people sick.

 

2) The climate of Guam is warm and good for patients to stay.

 

3) Guam people are warm hearted and accustomed to welcoming foreign tourists.

 

 (なぜグアム?)

 

 飛行機でハワイやカリフォルニアへ行くのは時間がかかり、患者どころか健康な者でも病気になりかねない。グアムは日本から最も近く、気候も温暖で、グアムの人たちは心が温かく、日本人観光客を受け入れるのに慣れている。

 

( Merits for Guam )

 

1) Some states which legalized medical cannabis in the Us are reportedly getting economical benefits.

 

2) Guam may be able to offer not only medical care service but also hotel , food , tourism to the patients. It may be called MEDICAL TOURISM.

 

 (グアムにとってのメリット)

 

 グアムにとっては患者のためのホテルや飲食業など、いわゆる Medical Tourism , 医療観光としてのメリットがある。

 

( Merits for Japan )

 

1) The patients will be relieved from their pain and stay happily in Guam.

 

2) The Japanese govenment requires medical evidences for cannabis, but at the same time , they ban the clinical trials by the law. It is a contradiction.
We will be able to do preliminary and clinical trials in Guam by our member phisicians.

 

 (日本にとってのメリット)

 

 患者の医療・療養はもちろん、日本人患者を対象とした日本人医師による臨床研究ができる。日本政府は臨床試験を禁止しておきながら、一方で大麻には医療効果があるというエビデンスを求めるという矛盾を犯している。

 

( Flow in practice )

 

Our concern is focused on Medical cure by cannabis.
All the patients to Guam should be certified as patients who have limited or no alternative medical treatment.
For separating patients from other tourists, our medical physicians will issue medical certification in Enlish after checking the medical papers prior to their visits to Guam.
Then you issue a card to the patients to exempt them from legal problems.
We have models in US about practical method.

 

 (受けいれの流れ)

 

 私たちの関心は大麻による治療である。グアムで治療を受ける日本人患者はほかに治療法がないか限定された者に限られる。一般の観光客と区別するために、日本で英語の診断書を準備し、グアムでIDカードを作成していただく。

 

First of all , I would like to know your general opinion about this matter before entering into details.

 

 詳細について話す前に、知事のご意見をお伺いしたい。

 

Japan Medical Marijuana Association
http://iryotaima.net/

 

Founder Koichi Maeda (Mr)
Born in 1950 in Japan
Graduated from Osaka University
Former lecturer at Air University

 

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  と、書いてファックスしたのはいいが、知事は天皇ご訪問の時期とあわせてパラオに行ってしまって、グアムにはいなかった。

 

  そこでグアムの新聞社 PACIFIC DAILY NEWSに電話して、私を取材して記事にしてくれないかと掛け合った。本社では若くて美人の記者がでてきて、私の言うことを一通り聞いてくれた。翌日 SENATOR TINA(ティナ上院議員)による医療大麻の公聴会があるので、傍聴しないかと誘ってくれた。
  翌日、アメリカ国旗のはためく建物の玄関先でうろうろしていると案内の女性が「マリファナの件?」と聞くので「そう」と答えると、奥の部屋へどうぞと案内してくれた。公館でマリファナの件で案内されたのは初めてだった。日本ではマリファナというと手錠とか刑務所しかイメージされないのでちょっと変な感じだった。
  傍聴者は30人ぐらいで、内容は英語がよくわからなかったが、栽培と流通のライセンスの件、ディスペンサリー(販売薬局)をどうするか、特に経済的にみあうのかが問題になってるようだった。MEDICAL TOURISM 「医療観光」 という言葉がでてきたのにはちょっと驚いたが、あまり経済効果が期待できないし、法的な問題もあるということで消極的だった。
  そこで私が「日本人だがしゃべってもいいか」と前置きして、知事への手紙のようなことを話した。特に日本は人口がグアムの1000倍近くあり、最高裁は医療大麻を禁止しているが、グアムが受け入れてくれれば何万という患者がすぐにでも来たがっているというようなことを話した。日本の患者のほとんどはマリファナを吸ったことがないので、グアムのCARE GIVER(介護人)やアドバイザーも必要になる。
  ただ、アメリカの州では州の住民でなければならないという条件がついているところが多い。
  そこで「アメリカが医療大麻を合法化する根拠となっているCOMPASSIONATE USE ACT (コンパッショネートユース法 大麻の人道的使用許可制度)の基本的概念は、全世界の困っている患者を救うということにあるのであって、人道主義は国境を越えるものである。アメリカは政治亡命者や難民の受け入れで国籍を問題にはしない、それと同じだ」と、グアムの住民でもないのに発言し、しかもかなり強引な論理を展開した。
  私の意見がどのように反映されるかわからない。

 

  10人ほどと名刺交換をし、上院議員とツーショットを撮ったが、私はずいぶん気にいられたようで、みなさん、うれしそうだった。上院議員は中食のサンドイッチをいくつもすすめてくれた。
 この上院議員ティナさんこそ、グアムの医療大麻法施行の責任者であり、具体的な提案をする立場にあるので、私にとっては知事よりも適切な人物と言えるだろう。
 ということで、日本の患者にとっても、グアムにとっても、医療観光の導入はメリットになるといえる。日本政府がポリハラ(政治的いやがらせ)をしなければ、だが。

 

  (関連記事)
    ○ グアム最高裁医療大麻合法化
    ○ 
医療大麻 コンパッショネートユース制度が日本でも必要

 

 

 


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