海外で治療を受けたいという患者に米人医師の診断書

(どうしても大麻治療を受けてみたいという患者さん)

 

  日本でダメなら海外で大麻治療を受けてみたい、効果があるかどうかわからないが、病院でほかに効果がある治療法がないと直接的、あるいはそれとなく言われたという患者から問い合わせがくる。
  そんな場合、大麻には西洋医学では治療効果が限られる病気に効果がある可能性はあるが、必ずしもその患者のその病気に効果があるかどうかは、試してみないとわからないということをわかってもらわないとならない。
  患者はほかに治療法がなくてネットなどで情報を得て医療大麻に行き着いたという場合がほとんどなので、自己責任で、もしよくなれば幸運で、治らなくてもしかたがない、しかし海外で効果があるという情報があるのに、それを試さずにはいられないという考え方をもっている。
  先日、日本から最も近い場所として、グアムで医療大麻が合法化された。しかしまだ法整備が不十分で、アメリカのような販売のためのディスペンサリー(合法的薬局)が設置されているかどうかはわからない。グアムはアメリカの準州で、カリフォルニア州の法律が適用されるので、そのうち、ディスペンサリーができるかもしれない。

 

 (アメリカでの治療)

 

  そこで少し遠いが、やはりアメリカ本国で治療を受けるということになる。飛行機で10時間近くかかる。問題は患者が長時間の飛行機に耐えられるかどうかである。飛行機のなかは減圧され、気圧も空気も薄くなる。それが症状を悪化させる恐れがある。また、狭い座席にじっと座っていられない患者もいる。
  それでも医師から処方された麻薬で症状を抑えながらでも、行きたいという人はいる。抗がん剤の副作用が耐えられないほど辛いとか、ほかに症状はないが、激しい痛みがどんな鎮痛剤を飲んでも軽くならず、薬のせいで精神的な病気にまでなってしまったという場合などである。 
  アメリカ西海岸のカリフォルニア州は、医療大麻が最初に合法化された州で、大麻治療の受け皿が最もしっかりしている。州内には300を超えるといわれるディスペンサリーがあり、どの品種が適しているかという患者の相談にのってくれるところもある。(カリフォルニアのディスペンサリー
  またOAKSTERDAM UNIVERSITYという大麻大学もあり、医療講座もある。

 

 (1. 最も安全な方法:ディスペンサリーで購入する)
  しかし、どのディスペンサリーで購入するにしても、必ず条件がある。
  ひとつはアメリカ人医師による「大麻治療が効果があると思われる」という診断書を見せなければならないということである。ディスペンサリーの店員は、そこに書かれている医師に電話で連絡をとり、診断書が本物であることを確認する。その後、診断書のコピーをとり、ようやく大麻が並んだショーケースに案内してもらえる。医師に連絡が取れないと、入り口から中に入れてくれない。
  ところで日本人がアメリカに行って、すぐにこの診断書を発行してもらえるのかどうか?そんな大麻医療専門医がいるのかどうか。
  NPO法人医療大麻を考える会は、この点を解決しようとして、これまで国際会議で知り合ったアメリカ人の医師と交渉し、基本的な同意を得た。
  ただ、問診なので英語である程度、病状が説明できること、できれば日本の病院で英語の診断書を書いてもらって持参すること。それと診断書作成料が200ドル必要。これにはディスペンサリーへの電話応対も含まれている。
  この医師は車で2時間ぐらいかかるサンフランシスコ郊外にクリニックがあるので、少し不便だが、日本人の患者を受け入れてくれるのは、今のところ、この医師しか探せていない。
  もうひとつの問題は、ディスペンサリーによってはこの診断書以外に、カリフォルニア州在住であるいう住民票の提示を求めるところがあるということ。

「前田の診断書:糖尿病と頚椎痛」

「前田の診断書:糖尿病と頚椎痛」

 

 
私(前田)の場合は、たまたま診断書だけで購入することができた。日本から電話で問い合わせても、住民票がなくてもかまいませんと確約するところはない。ただ、ディスペンサリーによっては、実際の購入では不要なところもある。
  ディスペンサリーによっては喫煙室があって、未経験者には使用方法を教えてくれるところもある。

 

 (2. その次に安全な方法)
  すでにニュースになっているが、アメリカでは昨年からコロラド州、ワシントン州など数州で、医療大麻だけではなく、嗜好用のマリファナも合法化されている。それらの州では医師の診断書は不要である。ただワシントン州はカリフォルニア州の北部で冬は寒く、コロラド州は内陸部で、西海岸から飛行機で行かねばならない。カリフォルニア州のロサンゼルスは気候温暖で、冬でもTシャツで過ごせるし、食品も驚くほど安い。メキシコ国境まで電車で1時間ほどなので、長期療養には向いている。コロラド、ワシントン州については今後詳しく調査する必要がある。

 

 (3. 街頭で入手する方法)
  サンフランシスコの公園や観光地のストリートでは、PUSHER(売人)が声をかけてくることがある。だいたいが1グラムから5グラムの少量で袋に入っていて、ヒッピーや失業者が小遣い稼ぎにやっていることが多い。以前のような犯罪という感じがなくなってきてはいるが、違法には違いないので、アメリカ社会に慣れていない患者にはおすすめできない。
  ディスペンサリーでは大麻の主要有効成分であるTHC、CBDなどの分量について明示されていて、自分にあったものを継続的に購入できるが、路上で購入した場合、品質についての保証はない。

 


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